部会概要/趣旨
PCクラスタおよび高性能並列システムの利用においては、ミドルウエアからライブラリまで多くのオープンソースのソフトウェアが利用され、我が国においてもポストペタCRESTのプロジェクトで開発されたソフトウェアなどオープンソースの関連ソフトウェアが開発されている。本部会では、そのようなHPCオープンソースソフトウェアの普及のための活動を行う。
この背景として、科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業「ポストペタスケール高性能計算に資するシステムソフトウェア技術の創出」領域の研究会開発プロジェクト(ポストペタCREST)がある。このプロジェクトは、メニーコアをはじめとした超並列計算環境に必要となる基盤的ソフトウェア技術の創出を目指して、平成22年度から平成29年度(平成30年3月末で終了)に実施され、システムソフトウェアからプログラミング言語ソフトウェア、ライブラリ、アプリケーションに至る、多くのソフトウェアの研究開発が行われた。ポストペタスケールのシステム技術についてハードウェアとアプリケーションをつなぐ基盤的ソフトウェアからアプローチするものであったが、同時に研究成果が実際に利活用されることも目標としており、開発されたソフトウェアは、オープンソースソフトウェアとして公開済み、あるいは公開予定である。HPC分野に限らず、開発したソフトウェアが実際に使われるようになるためには単にソフトウェアを開発するだけでなく、チュートリアル・講習会等の普及活動やユーザーからのフィードバックを得る場が不可欠である。
このような、主に我が国において開発が進められているオープンソースのHPCソフトウェア普及のための活動を部会として活動する。具体的には、大学のスパコンセンターによる共同利用・共同研究拠点(JHPCN)、HPCIコンソーシアムなどの協力を得て、普及活動を行う。
活動内容
- HPCオープンソースソフトウェア普及活動(ポストペタCRESTにより開発されたソフトウェアを含む、講習会、ワークショップの開催等)
- ユーザーからの意見・フィードバックの集約
- HPC最新オープンソースソフトウェアの動向の調査
組織
- 部会長:佐藤三久 (理化学研究所・筑波大学)
- 副部会長: 中島研吾(東京大学)、住元真司(富士通)
- 部会員:HPCオープンソースソフトウェアとして普及活動を希望するソフトウェア開発者およびHPCソフトウェアに関心のある企業、スパコンセンター関係者および研究者。なお、当初はポストペタCRESTによるソフトウェアから始め、順次、提案のあるソフトウェアについて受付、普及活動を行う。
参加資格
- 講習会等の参加・アナウンスについては正会員を優先する
- HPC研究者・HPC環境提供者は正会員であるかどうかは問わない。規格について検討を行う部会や技術討論会の参加者については、会員であるかどうかは問わない。